パワハラ社員にアルバイトが完全勝利した話
私は某飲食チェーン店で働いていた。1ヶ月目は大変ながらも楽しかった。問題が起こったのは2ヶ月目のことだった。
Yさんという三十半ばの男性社員が違う店舗から引き抜かれてきたのだ。その日から私の地獄は始まった。
当時入って日が浅かった為一番後輩、なので仕事もできない。そして見た目も良くない私はYさんのストレスの捌け口となった。
ぶつかった時顔を見て謝るのを止めた。
嫌な作業を「これぐらいできないとだめだろ」とわざとやらせた。
あいつは雑用しかできないと他のアルバイトの前で言われた。
一人だけお前呼ばわりをされていた。
一つのミスをいくらの損害か、等延々と言われた。
とてもできない量の仕事を押し付けてきて、何故時間までに終わらないんだ、と言ってきた。勿論休憩は貰えなかったし、残業もさせられた。(そして休憩無かった分の給料は入っていなかった)
他のアルバイトにダメなところを延々と話し、「使えねぇな」と直接言われた。
他にも沢山の嫌なことをされた。嫌味をずっと言われていた。ただでさえ忙しい職場で大変だったのにすごく辛かった。
そして周りの人に沢山相談した。皆口を揃えて言った。「辞めたほうがいい」と。
そして辞めることを決意したのだが、何かYさんに負けた気がしてすごく嫌だった。自分が弱いから辞めたなんて恥ずかしかった。
せめて、あいつに仕返ししてやろう。
自分が悪かったのだとわからせてやろう。
そう思った私は戦うことにした。
その内容とは、上への報告、だった。
直様理解のあった店主にされたことの報告をすると、本当に申し訳ない(気がつかずに)と言われ、その後上に言ってもらうことにする、ということだった。
流石に精神的に参ってた自分は辞めると決めた日から二週間後の最後の出勤日を過ぎてから行けなくなってしまい、辞めますと言ったがその1ヶ月後の昨日、店主から「彼が転勤することになりました」と連絡が来た。
今までYさんは自分は後輩をいじめ、辞めさせながらも自分は長く居座っていたと聞いていた。
そんな彼をただのアルバイトである自分が転勤まで追い込んだのだ。
完全なる勝利である。
本当はきっとこんなことで喜んではいけないんだろうけども、でも、すごく嬉しかった。逃げる前に戦えてよかった。
彼には反省してもらって、二度とアルバイトをいじめないことを願う。
未だに飲食のアルバイトを見ると具合が悪くなるし、狭いところで嫌味を言われたことは忘れられないけども、それでも、少し気が楽になった。
今夜はよく眠れそうだ。